こころの定期便~2025.06.08~
「仕事がストレスなのか、毎日がしんどい」
そんな声を外来でよく耳にします。
一見すると仕事をこなせているため、周囲にはメンタル不調があるように見えない方でも、お話を伺うと、まるでバッテリーが切れかけているような状態に陥っていることが少なくありません。
働く人のメンタル不調は、表に出にくいのが特徴です。責任感が強く、真面目な方ほど「自分が頑張ればなんとかなる」と無理を重ねがちです。その結果、眠れない、食欲が落ちる、ふと涙が出てくる――そんなサインが現れることもあります。
特に注意したいのは、「休みの日に何もしたくない」「趣味が楽しめない」といった、“こころのエネルギー切れ”の兆しです。体はなんとか動いていても、心が悲鳴を上げているのかもしれません。
「これ、自分のことかも」と思った方は、無理に頑張り続ける前に、ぜひ専門家に相談してみてください。メンタルクリニックは、「限界を迎えた人の最後の砦」ではなく、「心が少し揺らいだときに立ち寄れる場所」でありたいと、考えています。