かんしゃく

お子さんのかんしゃくは、感情のコントロールが未熟な幼児期に多く見られる行動で、成長の一環として一般的なものです。しかし、たびたびかんしゃくを起こす、長時間泣き叫んでしまうなどで日常生活に支障を来す場合には、ご本人、ご家族への影響も大きいため、何らかの対応を検討した方が良いでしょう。

かんしゃくが起きやすくなる要因としては以下のようなものが挙げられます。

・生理的要因:空腹、疲労、睡眠不足など、身体的な不快感がかんしゃくを引き起こすことがあります。
・環境的要因:新しい場所や予期せぬ出来事など、環境の変化に対する不安やストレスが原因となることがあります。
・心理的要因:欲求不満や自己表現の難しさからくるフラストレーションがかんしゃくにつながることがあります。

かんしゃくは、神経発達症(発達障害)をもつお子さんでみられやすい傾向があります。

自閉スペクトラム症(ASD):感覚過敏やコミュニケーションの困難さから、かんしゃくを起こしやすい傾向があります。
注意欠如多動症(ADHD):衝動性や注意力の欠如により、感情の制御が難しく、かんしゃくを引き起こすことがあります。

かんしゃくへの対応として、以下の方法が有効とされています。

環境調整:騒がしい場所には行かないようにするなど、お子さんの苦手な状況や環境を避ける、スケジュールの見通しが持てるようにするなど、安心できる環境を整えることが重要です。
行動療法:お子さんの行動パターンを分析し、適切な自己表現や感情のコントロール方法を学ぶ支援を行います。具体的には、ソーシャルスキルトレーニング(SST)やペアレントトレーニングなどが効果的です。
薬物療法:自閉スペクトラム症に伴う易刺激性に対してアリピプラゾールが処方されたり、抑肝散などの漢方が使用されることもあります。

かんしゃくの頻度、程度によっては、ご家族としても対応に苦慮され、ご家族が疲弊されるケースも多々あります。受診を検討頂けたら幸いです。

上尾駅徒歩2分

急患対応可能

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