醜形恐怖症

醜形恐怖症では、自分の体には外見上大きな欠点があると思い込み、毎日何時間も思い悩んだり、鏡の前で自分の容姿を何度も確認したり、美容整形を繰り返してしまうといった症状がみられます。人によっては、他の人がいる前でご飯を食べづらくなったり、自分の容姿をさらさないように学校に行けなくなったり、部屋に引きこもったりしてしまうこともあります。また、自分の容姿であったり、匂いを気にして引きこもっているということを周囲に伝えること自体がご本人にとって苦痛であることが多く、親御さんなど周囲におられる方がご本人の行動を理解出来ないことも少なくありません。
自分の身体や体臭などがコンプレックスで外に出られないという状態に陥っている場合、適切に治療をすることで、そういった辛い状況から脱せられることも少なくありませんので、ぜひ受診を検討してみてください。
ご家族としては本人が眠れない、悲しいといっているということがあれば、そういった点を改善するために医療機関に行ってみようとご本人に声かけをして頂けると、反発されにくいのではないでしょうか。
治療としては薬物療法と心理療法がありますが、その前提として、他の疾患でも述べているように、何に困っているか、症状が減ったりすることで、何が出来るようになりたいのか、という治療の動機付けが大事になってくることが多いでしょう。
醜形恐怖症は強迫性障害と共通点の多い疾患と理解されるようになってきていて、治療も共通することが多いです。
薬物療法としてはSSRIといわれる抗うつ薬などを用いることがあります。
心理療法としてはERP(曝露反応妨害法)を行ったり、確認動作などに対して、他の動作で拮抗するようHabit reversal法を行ったりすることもあります。
本人のコンプレックスに感じているところだから、そっとしておこうと思ってしまうかも知れません。それで特に社会的に問題が起きていなければまだ良いのですが(ご本人は主観的には常に張り詰めたような気持ちでおられることが多いですが)、引きこもってしまったりといった状態に陥っている場合には、その状態が維持されると、そこから回復するのにも時間やエネルギーがかかりやすくなってしまいます。
ぜひ医療機関にご相談頂ければと思います。

上尾駅徒歩2分

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