このような状態が、特定のストレスをきっかけに起きているようであれば、適応障害の可能性があります。
適応障害とは、特定のストレス(職場・学校・家庭など環境の変化)に対して、心や身体がうまく適応できず、日常生活に支障をきたしている状態です。
原因となるストレスがはっきりしている点が特徴で、大人の場合は転職・異動・昇進・結婚・離婚など、お子さんの場合は入学・クラス替え・友人関係のトラブルなどをきっかけに発症することが多いです。
A.適応障害とうつ病はよく混同されますが、大きな違いがあります。
| 適応障害 | うつ病 | |
|---|---|---|
| 原因 | 特定のストレス因が明確 | 複合的で特定しにくいことも多い |
| 症状の出方 | ストレス因がある場面・状況で悪化しやすい | ストレス因に関係なく続くことが多い |
| 回復の見通し | ストレス因が解消されると比較的回復しやすい | ストレス因が除かれても症状が続くことがある |
| 気分の波 | 休日など離れると楽になることがある | 常に落ち込んでいることが多い |
ただし、適応障害が長引くとうつ病に移行することもあるため、早めの対処が大切です。
A.「職場から離れれば治る」「環境を変えれば大丈夫」と思い、受診を後回しにする方が多くいらっしゃいます。しかし、ストレス因から離れても症状が続いたり、何もしないまま回避が続くことで状態が悪化するケースもあります。早めに専門家に相談することで、回復のプロセスをより確実に進めることができます。
適応障害の症状は人によってさまざまで、以下のような形で現れます。
可能であれば、ストレスとなっている原因を減らす調整を行います。職場の人間関係が原因の場合は部署異動や業務の調整を検討する、学校でのトラブルが原因の場合は学校と連携するなど、具体的な対応を一緒に考えます。
症状が強い場合は、一時的に休職して体調を整えることも選択肢のひとつです。「休むことで仕事が遅れる」と感じる方も多いですが、無理に続けることで症状が長引くリスクがあります。適切なタイミングで休むことが、長い目で見て早期回復につながります。
不眠・不安・抑うつ症状に対して、抗不安薬・睡眠導入剤・抗うつ薬などを状態に応じて使用します。
物事の受け止め方の偏りに気づき、ストレスへの対処法を身につける認知行動療法的なアプローチを行います。自分の気持ちを相手に伝えるコミュニケーションの練習(アサーション)なども取り入れることがあります。
適応障害と診断された場合、症状の程度によっては休職が必要になることがあります。
当院では診断書の発行が可能です。職場への提出や傷病手当金の申請など、必要な書類についてご相談ください。
休職中は「何もせずに休む」ことが基本です。「早く回復しなければ」と焦ってしまいやすいですが、まずは十分な休息をとることが優先です。回復の状況を見ながら、少しずつ生活リズムを取り戻していきます。
復職のタイミングは、症状の改善具合や職場の状況を見ながら主治医と一緒に判断していきます。焦らず、段階的に職場復帰を目指すことが大切です。
お子さんの場合、学校でのトラブルや環境の変化(入学・クラス替えなど)をきっかけに、不登校・生活リズムの乱れ・ゲームへの依存などの形で現れることがあります。
ストレスのかかる状況の直後に無理に登校させることは望ましくないこともありますが、家にいる状態が長く続くと、再登校への不安が高まりやすくなります。ご家族だけで対応するのが難しいと感じたら、早めに医療機関や相談窓口にご連絡ください。
当院(上尾の森診療所 上尾駅前分院)では、大人の方からお子さんまで、適応障害に関するご相談をお受けしています。環境調整・薬物療法・心理療法を組み合わせながら、一人ひとりの状況に合わせた治療を提供しています。
「休職すべきかどうかわからない」「診断書が必要かもしれない」といったご相談も歓迎です。
上尾駅から徒歩2分、平日夜21時まで診療しています。
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