こころの定期便~2025.07.07~
「元気そうに見えるって言われるけど、内心はずっとしんどかった」「弱音を吐くのが苦手で、つい“平気なふり”をしてしまう」。外来で、そんな声をよく耳にします。
真面目で責任感の強い方ほど、心や体が疲れていても「頑張らなきゃ」と力を入れてしまうものです。でも、休職中はむしろ、「頑張ること」を一度手放してみるタイミングなのかもしれません。
最初は、「何もしていない自分」を受け入れるのが難しく感じるかもしれません。「何かしなければ」「早く元に戻らなきゃ」と思う気持ちが、かえって疲れを引き延ばしてしまうこともあります。
ずっと頑張らないといけない、と思うほど、今まで頑張ってきたんだな、と自分のことを労ってみてください。それだけで、肩の力が少し抜けるかもしれません。
「頑張る」ことは、これまでのあなたを支えてきた力です。でも、それが強すぎて自分を苦しめてしまうこともあります。
休職という時間は、自分を少しゆるめてみるチャンスでもあります。「がんばらない自分」でも、ちゃんとここにいていいんだと思えることが、回復の大きな一歩になります。
「がんばらないこと」も、自分を大切にする立派な行動です。少しずつ、自分のペースで心のエネルギーをためていきましょう。